間違ったやり方だと逆効果!? 上達に必須な正しい「牌譜検討」の方法

麻雀の上達への近道の1つに「牌譜検討」が挙げられます。
ネット上でも牌譜検討の動画も多くあり、Mリーガーなんかも実践しています。
正しいやり方で行えば、雀力向上の助けになります。

しかし、間違ったやり方では、意味が無かったり逆効果になったりしてしまうこともあります。
一緒に正しいやり方を学んでいきましょう。

なお、下の記事にて私がココナラでやっている牌譜検討サービスの説明をしております。
客観的に検討したい方などはぜひご利用ください。

目次

牌譜検討の意義

そもそもなんですが、牌譜検討をすることでどんなメリットがあるかって話です。

・正しい打牌、という意識づけができる
・フラットな心理状態で見返せ、自分の選択が本当に正しかったかがわかる
・一般化することで今後似た選択の際に、正しい選択を続けられるようになる

というようなメリットがあります。

正しい打牌という意識づけ

ある局面において正しい選択というのは確実に存在します。(もちろんそれが現段階で分からなかったり、微差だったりということもありますが)
牌譜検討などを行っておらず、ある局面において一定の選択をしようという意識がないと、収支が安定しません。
検討を通して、同じ局面だったら同じ打牌をするべき、というデジタルな思考を身に着けられます。

打牌理由が一定にならない人はここが一番大事かもしれません。
よくあるよくない意識が「スタイル」を言い訳に思考放棄するケースです。
明らかに降りるべき局面なのに「自分は攻撃型だから」と押しているのは、長期的に見て損な選択に他なりません。
基礎ができていない段階での、謎の特化スタイルは残念ながらただの「弱小型」です。かわいそうですが。

局面に応じて、「正しい選択をする」ことを意識づけましょう。

フラットに見返せる

試合中は冷静に打てているようでも、案外心理状態の影響などを受けているものです。
悪配牌が続くと3向聴程度のまあまあな手でも悪く見えたり、ラスが続いているとどうしても押し気味になっていたりと
微妙に普段の打牌とずれてしまっていることが多いです。
一度対局を終えた後でゆっくり見返すことで、あっさりと正着がわかるケースなども多いです。

例えば配牌で

牌牌牌牌牌牌牌牌牌牌牌牌牌牌


みたいな実際まあそこそこな手を悪手認定して「どうせ上がれないし、聴牌っても安い」と言って、
謎に打3mとか打8pとかしてしまうのはもったいないですよね?
そんな奴おらんやろって思ったかもしれませんが、案外ティルトしてるとこういうのやってるのが人間ってもんです。

こういうのを減らすためにも、フラットな精神状態で見返して見ることは重要です。

一般化

実戦で間違えたところや、迷ったところ、時間が足りなくて焦って選択してしまった箇所などを検討し、
今後実戦で似た状況になったときに、このパターンの手牌はこういう根拠で打牌する、といったルールを決められます。
例えば、オーラスで点況が
自家(東) 26000
下家(南) 33000
対面(西) 19000
上家(北) 22000
みたいな状況で、ラス目の西家から立直が入ったとしましょう。
自分の手はドラ暗刻の一向聴で、聴牌して上がりまでいけばトップ逆転だから、実戦では迷いに迷ったとします。
結論を降りるべきとしたときに、「この局面では降りが正しかった」と検討するだけでなく、
もうちょっと頑張って一般化しましょう。

「オーラスで、満貫放縦でラスに落ちる点棒状況の時は、立直に対しては全降り」
とかって決めを作ると次回の似た状況の時に指針ができて、他のこともより考えやすくなります。

ようするに「自分ルールを作ろう」ってことです。

やっちゃいけない検討の仕方 検討時の注意点

検討をする際は以下の点に注意して行うようにしましょう。
この辺で間違うと、効果がないどころか、却って間違ったセオリーを覚えてしまって弱くなる可能性すらあります

・放縦を間違いと決めつける
・結果論で判断する
・レベルに合わない検討をする

上記のポイントは、検討することに慣れていないとやってしまいがちな間違いです。
1つづつ解説と対処法を確認していきましょう。

放縦を間違いとする

ありがちなのが、「放縦になったから他の選択が正解だった」と決めつけてしまうことです。
たとえ放縦になったとしても、押すべき手牌は押すべきですし、放縦のリスクを負ってでも攻めるべき局面はあります。

例えば、東1局9巡目に平和ドラ1を立直した結果、親に追っかけられて一発で掴んでしまった。
18000の激痛だったから、「次からは平和ドラ1はダマにしよう」とか言い出すと激よわ雀士の誕生です。

まあさすがにそんな人はいないと思いますが、結果は結果でしかありませんし、選択の瞬間をだけを見るべきです。
放縦になったからと言って、必ずしもその選択が悪いわけではない、と覚えておきましょう。

結果論で判断する

上の放縦と似ていますが、「上がれたから正解だった」とか「食い取ったからいい鳴きだった」みたいな思考をしていませんでしょうか?

あくまでも、検討すべきはこの局面での正着であって、最善手を打って放銃することもあります。
アガリ逃しや放銃といった「結果」の部分に注目してしまうと、正着が見えなくなってしまいます。

麻雀というゲームは運の要素が絡むため、最善手を打っても、結果として一番いい結果が出るとは限らないゲームです。
「いい結果」がでたかどうかでなく、「正しい選択」をできたかどうかを検討するようにしてください。

レベルに合わない検討をする

これは検討に慣れてない人や、自分よりうまい人に検討の依頼をしたときなどにありがちなミスになります。

ちょっと極端ですが、上家の親の立直を受けて打牌に迷ったとします。
今の自分のレベルは「立直には聴牌していたら押していいことはわかるが、一向聴とかだと迷う。降り手順もとりあえず現物を切っているだけのレベル。現物やほぼ通る牌の順序は適当」
くらいのレベルだとします。
この状態でうまい人に見てもらって、「ここは親立直を蹴るために下家にアシストすべき」と教わったとして、
それがレベルアップにつながるでしょうか?

そこまでではなくとも、「立直だけ見てたら脇のダマに振り込んでしまった。次からはダマも警戒しよう」
と反省するのは、ある程度のレベル帯からでOKです。
まだ未熟なうちから立直以外の警戒を要求するのは、逆に基礎の部分がおろそかになりかねません。

残念ながら大半の人は、麻雀のレベルアップにおいて数段飛ばしで上達することはできません。
着実に、一段ずつ上っていくしかありません。

必ずしもその局面の最適解ではないかもしれませんが、
自分のレベルやテーマに沿った検討、反省をすることが大切です。

検討するときに意識すべきポイント

「mortal」や「NAGA」といったAIを活用するなど客観的に検討する

当たり前といえば当たり前ですが、自分で見直すだけでは限界があります。

というのも、うっかりやってしまったミスや、時間が足りなくて起きたミスなどは見返して反省できますが、
自分で損だとわかっていないミスなどは、当然自分では気づけません。

そこで、AIに牌譜検討を行ってもらうことで、客観的な損得で正着打を打てていたがどうかを判断することができます。
たまにAIの苦手分野などもあり、明らかに最善ではないであろう答えも出ますが、人間より圧倒的にミスは少ないです。

ただし、いくつか注意点もあり、
まずAIは打牌の理由を教えてくれないので、なぜその打牌が正着なのかは自分で考える必要があります。

また、プレイヤーのレベルを加味はしてくれず、AIなりの計算上の正着を出すので、
初級者のうちからAIを使っても、再現性が低いこともあります。

なので理想はAIを活用しつつ、理由がわからないところなどは、強者に直接聞くのが一番いいかと思います。
一番上にリンクも貼ってますが、私も検討のサービスをやってますので、良ければご利用ください(露骨な宣伝)

自分のレベルにあったテーマを決める

注意点でもお伝えしましたが、今の自分にできない正着打を求めるのはレベルアップするのに効率がよくないです。

例えば、今自分が「アガリ率」に課題を感じているなら、実戦中に牌理で迷った場面をピックアップします。
そして枚数を数えて、最も受け入れの広い打牌はどの牌か、を検討して牌効率を磨いていくのがいいでしょう。
中級者以上の方であれば、そこに場況なども加味してより良い最善手を見つけていけると思います。

現在自分が課題になっている箇所を修正するよう「テーマ」を意識して検討すると、効率よく上達できます。

オーラスやラス前に注目する

オーラスやラス前というのは半荘の収支に直結する部分です。
点棒状況などよって、選択の方針が大きく変わってきます。

オーラス点棒状況 南入条件

例えば画像の局面 三麻東風 東3局(オーラス)
現状ラス目ですが、この点棒状況でどう立ち回ったらいいでしょうか。
「対面まで7900点差なので、なんとか満貫を作ってラス回避しよう」

・・・と考えた方は、やや注意を
もちろん満貫ができるに越したことはないですが、よく見るとトップ目が40700点持ちです。
つまり1本場も合わせて、700-1300のツモアガリで南入条件を満たします。
(雀魂などのネット麻雀特有のルールなので、ルール把握も大切ですね)

ここで無理やり大振りしてしまうと、結果アガリ逃しとなってそのままラスになってしまいます。
こういう条件に気づけるように、冷静に検討する必要があります。

収支への影響が大きい局面を優先して検討する

検討を行う際は、収支への影響が大きい場面から検討することが大切です。
ミスを振り返る際も、例えば「配牌からの字牌の切り順」のミスなどの小さいミスよりも、
「自分一向聴での対立直への押し引き」のミスを見返すべきです。

見直しても微差のミスよりも、間違えてしまうと致命傷になってしまうミスの方が、当然なくしたいですよね?
ある程度ポイントを絞って検討するようであれば、重たいミスの局面を重点的に検討するようにしましょう。

まとめ

以上が、私が「牌譜検討」時に気を付けている主なポイントとなります。

・テーマや課題感を持って検討しよう!
・結果論にならないように注意!
・AIを活用したり、強者の意見を積極的に取り入れよう!

ざっと挙げるとこんな感じです。
もしも自分の周りに、検討をお願いできる方がいるなら、それはハイパー幸運な環境なので、
是非是非聞いてみましょう!
人の牌譜を見てアウトプットするのも雀力向上に大事なので、多分やってくれます笑

皆さんも牌譜検討を活かして、レベルアップしちゃいましょう。

ではでは

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この記事を書いた人

麻雀やってます。
「かんろじ たかあき」と読みます。
名古屋の三麻プレイヤー。
思ったことをぽつぽつと語れたらと思います。
三元牌は白、中、發の順で切ります。

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