フリー麻雀は“リーヅモ”で勝て!祝儀重視の思考法とは?

目次

フリーで勝つために必須な「祝儀」

いきなりですが、フリーにおける「勝ち負け」って何でしょうか?
これはもう「収支」です。
そして収支を向上させるために切り離せないのが、祝儀に比重を置いた打ち方です。
祝儀について考慮して打牌(選択)をすることは収支上非常に重要となります。
たまに「祝儀はおまけで、自然に打って、結果増えたり減ったりの考えでいい」という人もいますが、私は大きな間違いだと思っています。

ただし、もちろん着順や素点も大切です。
不自然に手組みを変えるのは、当然損になってしまうのでやり過ぎには注意しましょう。

なお、この記事では全国的に展開しているチェーン雀荘「マーチャオ」ルールを前提に考察していきます。
祝儀回りの主なルールですが、
35000点持ち ツモ損なし
全赤 各青1枚(祝儀1枚)
華牌4枚 (青1枚入り)
一発、裏ドラ、青、役満に祝儀が発生(役満はピンなら場に8枚)
鳴き祝儀(鳴いたアガリでも祝儀がもらえる)
トビ賞は2枚
そのほか詳細なルールは下記リンクをご確認ください。
https://marchao.co.jp/rule/
オーソドックスかつマイルドめなルールなので、ちょっと違うルール程度ならこの記事の内容で応用が利くと思います。

大事な注意点ですが、「白ポッチ」の入っているルールだと、特に立直判断が大きく変わります
今回の記事は白ポッチ無し想定の記事なのでご注意ください。

ネット麻雀との違い

何でもかんでも立直は危険!

最初に注意点として「何でもかんでも立直は危険」ということです。

もちろん立直をかけること自体は強い戦術とされています。
そのため「良形も関係なく、リーチはとにかく打つべし!」みたいな論調のサイトも多いです。

ただ、今現状で巷にある戦術本やネットの海にある戦術サイトなどの多くは、ネット麻雀を前提としたものです。
もちろん全部ではないですが。

当然、フリーの祝儀麻雀では最適戦術にはズレがあります。
祝儀を考慮しつつも、無理な立直や愚形リーチは自分の首を絞めることも多いのです。

だから、立直の打ちどころをしっかり見極めることがまず重要。
そのうえで「リーヅモを上がる」ことを最大の目標に据えた打法を考えていきましょう。

平均打点が大きく違う

フリー三麻の多くが全赤だったり、北が役牌でそれとは別に抜きドラがあったり、ツモ損がなかったりと、ネット麻雀のルールと比べ平均打点が高くなる傾向にあります。

ネット麻雀の立直の平均打点は子で8500点程度、親で10000点程度らしいです。
http://kurowatti.blog.fc2.com/blog-entry-268.html『クロワッチの麻雀日記』様の記事を参照させていただきました)

対して、フリーの平均打点というのはわかりませんが、体感的には親立直の平均が親満を下回っているケースなんかほとんどないと思うので、おそらく5.5~6翻程度が中央値なんじゃないかと思います。
平均はたまにぶっ高いのが飛び出すのでもうちょっと高いんじゃないかなと思います。

というわけで、世にあふれているネット三麻の押し引きだったりをよりシビアにする必要があります。
言い換えれば、自身の手牌評価をより厳しく見なければならないということです。

リーヅモ最強説

上の注意点を踏まえたうえで…
私はフリー麻雀では「リーヅモ」狙いの打法が一番有効だと思っています。

この記事で最も伝えたいことはここに集約されています。
「リーヅモ」こそがフリー祝儀麻雀で最強の打法だということです。

勘違いしないでほしいのは、大事なのは単に立直を打つことでも、立直で上がることでもなく、
「リーヅモ=立直を掛けてツモ上がり」を上がることなんです。

この戦略の大前提として、ツモ上がりは祝儀チップを2倍速で稼げるという超強力なメリットがあります。
さらに、立直をかけることで一発や裏ドラの祝儀抽選も受けられるので、収支面での恩恵は計り知れません。

だから、ツモ狙いの時に見え見えの待ちだからといって、必要以上に警戒する必要は基本的にありません。
良形聴牌を目指して、場合によってはダマ倍でも立直をかける意識を持ち、
さらに場の状況に応じて「安い色」に待ちを寄せることを意識すれば、自然とツモ上がり率はグンと上がります。

この後、それぞれのポイントを具体的に解説していきますね。

ツモアガリを増やす好形意識

ツモアガリ率を高めるには、当然ながら「好形テンパイを多く作ること」が最も基本で効果的な方法です。
中膨れと4連形などの好形を筆頭に、強い孤立牌の価値が上がります。
場に高い愚形や序盤に切られてしまった愚形や対子などは早めに見切りをつけて、良形を作りに行きましょう。
そして良形、つまり両面以上での立直を目指していきましょう!

好形を意識した手組み実戦例

さんざん「良形!好形!」と言ってきましたが、先制立直が強いのは間違いないので、シャンテンを戻すような選択は取る手牌は少ないです。
ただ少ないからこそ、しかるべきシャンテン戻しをきっちりできる打ち手がアドバンテージになると思っています。

これは牌姿があったほうがわかりやすそうなのと、言いたいことは好形を作りにいってツモれってだけなんで、以下例を挙げます。
言っていることは、より強い待ちが残りやすいようにしましょう、ってだけです。
下記はすべて全部東1局西家6巡目とします。


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ドラ西 5sは青(祝儀1枚牌)
打1p推奨 
8p2sを切れば一向聴に取れるが向聴戻し 
良形ターツ揃いで二向聴にしても取り返せる 
青もあり、ツモ上がりの価値が高いのでリーヅモへ全力


牌牌牌牌牌牌牌牌牌牌牌牌牌牌


ドラ5p
打7p推奨
ウザク本にある牌姿
打7pとすると、2p以外好形にとれる(2pはツモ切りでいい) 
14p引きで索子多面張が残り、かつダブドラの5pを引いても高打点良形立直が打てる
当たり前ですが、両面よりも多面張(上の牌姿だと3444567の四面張)の方がツモアガリ率は高いのでその可能性は残す
好形確定だからと打3sとしたり、筒子の形を見て脳死で打2pとしない
打3sは上記の通り索子多面張を逃し、打2pは打点MAXのダブドラ5p引きが聴牌にならない


牌牌牌牌牌牌牌牌牌牌牌牌牌牌


ドラ8s
打1p推奨 
索子下は25s以外は好形になるハイパーいい形なのでキープ 
688pも祝儀牌含めて5p引きと表ドラ暗刻に対応するために絞りにくく、愚形を決めることになるので手をかけられない
よって単独愚形ターツを払ってシャンテン戻し 
4p引きはポン聴もあり流石に打2sとするので1pから外す


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ドラ9m 華1 5sは青
むずいが打7p(多分) 
候補としては打9p、5p、8p、7pと4択 マジョリティは多分打9p 
個人的には2356sで即立直に行きにくいので打9pは除外(理想形の打点は落ちるが即立直に行きやすい分打5pのが好み)
ただ打5pよりも2356s引きの聴牌はツモ切る前提で良形確定の打8pがいいように見えます。  
打7pと8pの比較で、受け入れ枚数微差ありますが、5pが使い切れる度や一盃口などの打点面、2s6sツモの時に打9pとしてくっつきに受けなおす選択がある分、打7pがバランスがよさそうということで推奨打牌です。
打9p、5p → 受け入れ36枚 良形24枚
打8p   → 受け入れ23枚 全部良形
打7p   → 受け入れ21枚 全部良形

最後のはちょっとテーマが違うかもしれませんが、手牌の材料を活かしてより好形にもっていく意識が大事です。
確実にツモアガリ率に影響します。

好形への渡りを残す手筋

良形立直が偉いことは、上の牌姿でご理解いただけたかなと思います。
ここでは愚形をすぐに払うのではなく、愚形ターツを保持しつつ、良形変化を見る例を挙げていきます。


牌牌牌牌牌牌牌牌牌牌牌牌牌牌


ドラ東 華1 西は両者の現物
打西推奨
確かに中ポンや、25p引きでそのままシャボ立直が本線ですが、4578s引きをみて両面の種を残す
安全牌を持たなくても、後手の時は中で回ることもできる


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ドラ東 
打7p推奨
ダイレクトのペン3pは残しつつ、7p南の4枚だけ犠牲にして索子の下の変化を残す
そのまま58p引きはペン3p即リーが基本だが、巡目や場況次第で外す選択肢も

“最速テンパイをつけてリーチを打ちにいく”というのは間違いなく強いです。
四麻でいうところの、「中途半端打法」が有効な局面は割と多いのが三麻です。

三麻は牌種がすくないので、愚形でも案外引けます。
ただもちろん手替わりもさせやすいので、バランスが難しいです。
最後の牌姿であれば、基準の選択肢を「打7p」と一見中途半端な打牌にし、好形変化は捨てない択が有効かと思います。
打7pをデフォルトにして、例えば他家が2pを切っていて筒子の下の景色が良ければ、打2s寄りにしたり、逆に既に3pが1枚切られていたり、ドラポンがいて愚形立直では押し切れないと判断できれば打1p寄りにしたり、と調整するイメージです。
注意したいのは、いくら好形が大事でもいつでも打1pとするのは、ちょっとやりすぎです。
2色しかなく場況の見極めもしやすいので、判断を先延ばしにする意味も込めて、打7pとして58pを引いたところで、 即リーとするのか、ここから外していくのかを再判断するのがいいかと思います。

愚形立直基準について

判断の分かれるところも多いですが、一般的には基本は即リーと言われています。
好形重視の手組みをしつつも、結果愚形聴牌になってしまったときはそのまま立直を打つのがいいと思います。
特に役無し愚形のダマはあまり採りたい選択肢ではありませんね。
ダマにするくらいなら外して好形を作る方がなんぼかマシです。


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ドラ中
打2p立直 
この程度なら全然立直寄り
1112345は4連形と見るには1を自分で使っていて手替わりが弱い


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ドラ5p 華1
打3s立直
ドラ2愚形ですが、これも立直
亜両面の手替わりはたいしたことない&28待ちは強いのでこのままで満足


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ドラ4s
打1sダマ
流石に即リーとは行きづらい
1sのくっつきも弱いのでとりダマとして好形手替わりしたら立直
4578s引きは一回打2pとして外していく

役あり愚形立直判断

役あり愚形についてはケースバイケースになりますが、迷ったら立直で大丈夫です。
個人的には456待ち愚形は激よわなのでかなりダマ寄り、
19,28待ちはかなり立直より、
37は際どい判断って感じです。
例えばペン3sとかは外しようがないので残ってしまったらそのまま立直、カン3sは他の形によっては2s切りで祝儀牌5sもキャッチできるので外し寄りな感覚です。


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ドラ中 抜きドラ2
打7p立直推奨
愚形ではないですが、ついダマってしまう手牌の立直判断ということで紹介
メンホンドラ5でダマでも倍満確定ですが、立直とします
例えば筒子の形が三面張ではなく両面程度だったらダマにしてアガリ率を大きく見るのも悪くない
しかしこの手は打点面でも、立直+ツモや高め一盃口や赤などが加われば三倍満に届くので大きい
加えて三面張でツモアガリが十分見込めるので、一発、裏の抽選を受け祝儀を取りに行く
華2枚抜きを見せつけた立直で他家を降ろすことでよりツモ上がり率も増えます(当然ですが上がり率自体は落ちます)


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ドラ2s
打3sダマ推奨
ダマでも跳満あり、おいそれと切られる牌ではないのでダマ選択
134679p58sで好形手替わりなので、そこまで待ってもバチが当たらないでしょう


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ドラ1p 華1
打7s立直推奨
打7sとしてダマは、明らかに有効な手替わりが26p、まあええやろの変化が35pと手替わり待ちには変化が少ない
かと言って外しても7s周りも2種類しか好形変化はないので、結論そのまま立直


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ドラ白
打5s立直推奨
単純孤立牌程度の手替わり枚数で、聴牌を外す価値はないです
打5sとする前提なら手替わり待ちもなにも、変化がほとんどないので即立直に行きます

聴牌外しの判断

愚形立直判断と被りますが、積極的に是非外したいケースを例を出して紹介します。

ただし大前提、基本は聴牌を外すケースは少ないです。
ただ、向聴戻しでも言った通り、ケースが少ないからこそ上手に使いこなせるとアドバンテージになります。

外せる基準ですが、
・巡目が早い(7巡目程度目安)
・手替わり後に手牌価値が大きく落ちない
の2要素をクリアしたうえで、
・現状の待ちが弱い (愚形)
・手替わり牌種が多い(少なくとも6種程度、フリテンを考慮せず4連形が手替わり6種)
の2要素を満たさないと厳しいです。

なので、もうすぐ終盤という11巡目などで手替わりを狙って外すケースや、既に両面聴牌なのに外していくケースなんかは、平場ではほとんどないといっていいです。


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ドラ發
打1p外し
フリテン含みとは言えシャボ歓迎4連形&中膨れ+面子で最強クラス


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ドラ5p 華1
打9p外し
さっき即リー打てといった牌姿から1枚変えただけの手牌だが、こうなれば外してOK
2567p2346sで好形高打点、5sも打点上昇でダマが利く
シャボの手替わりが25p含みの待ちになるので好形率が大差


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ドラ2s
打1p外し
諸説あり 即リーの方がいいという方も多いと思うが、外し推奨
2456789p25sで好形変化 
ただし愚形だがダマハネなのでトリダマも即リーも考えられる
索子の上でフリテンになる牌を切っていないなら外した後の索子ツモが有効になるのでやや外し寄りになるか

まとめ

・祝儀のあるフリー麻雀ではツモアガリの意識が大切。
→ネット麻雀とは少し違った戦略が必要。好形を意識した手組みを組み込む。

・基本は聴牌即リーが強い。
→しかし、勝ち切るにはレアケース寄りのシャンテン戻し、聴牌外しをうまく使いこなすことが必要。

・リーヅモを狙うことが収支改善への近道
→好形立直を意識。門前志向が大切。

今日から“ツモで勝つ打ち方”、ちょっと意識してみてくださいね!

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この記事を書いた人

麻雀やってます。
「かんろじ たかあき」と読みます。
名古屋の三麻プレイヤー。ザンリーグ東海所属。
思ったことをぽつぽつと語れたらと思います。
三元牌は白、中、發の順で切ります。

コメント

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